大気の鉛直構造④ 中間圏

「天気を予測する」を目標に

中間圏とは

ここでは中間圏の特徴を学びます。

地球大気のうち、成層圏の上、熱圏の下にある層のことです。

中間圏(mesosphere)の名前の由来としては、メソ:中間という意味があります。そのままですね。

中間圏は、地球から飛ばす「ラジオゾンデ」という観測用の気球が届かない高度であり、解明されていないことも多いようです。

①中間圏の厚さ

高度約50〜80kmの範囲にあり、厚さは約30kmあります。

②中間圏の気温分布

中間圏の気温は、対流圏と同様に上層ほど気温が下降します。高度80kmの中間圏界面付近では、−90℃前後の低温になっています。この領域は、大気の鉛直構造のうち最も低温となっています。

中間圏、温度、気温
中間圏
参考資料:「一般気象学」、NASA Space Place

中間圏の気温分布を規定する事項として、

  • 酸素分子が太陽からの紫外線を吸収する(加熱)
  • 二酸化炭素が赤外線を放射する(冷却)

があり、この2つのバランスによって、気温が決まります。

なお、中間圏界面の気温は夏季よりも冬季の方が高くなります。これは、冬季において、中間圏よりも下層の大気が大規模波動によって活発に輸送されるからです。

③中間圏の運動

中間圏も成層圏と同じように、鉛直方向の運動は起きにくいですが、水平方向の大気の運動は大規模に起きています。

鉛直方向の運動(対流)が起きにくい理由としては、

  • 中間層の厚み30km
  • 中間圏の上面と下面の温度差=90℃(成層圏界面0℃、中間圏界面−90℃)

であることから、気温減率が3℃/kmと小さく、大気の状態が安定しているからです。

気温減率3℃/kmがなぜ安定といえるのかは、別の項で学びましょう。

④中間圏の大気組成

地表から高度約80km(中間圏界面付近)までは、乾燥大気の主成分の比率は一定です。

  窒素:酸素 = 4:1

つまり、中間圏までは、大気の組成が同じということです。これは、大気の大規模な運動(循環)により、気体分子の混合が盛んに行われているためです。

ただし、高度が上がるほど密度が小さくなることは中間圏も同じです。

⑤中間圏で起きる現象

こちらについては別の項でより詳しく学びたいと思います。ここでは名称のみ挙げておきます。

  • 夜行雲
  • スプライト
  • 流れ星の消滅

参考文献

① 小倉義光:一般気象学, 第2版補訂版第5刷,東京大学出版社(2019)

② NASA Space Place

*大気の層の全体像を振り返りたい場合は、別頁「大気の鉛直構造① 概要」をご参照下さい。

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