いくつかテーマをもってブログを書いていきたいと思っています。
テーマ1 研究者の足跡
私たちが、「◯◯学」というものに心を惹かれるのは、それが、人間が探究して作り上げてきた歴史の表れ、その時点での最高峰であるからだと思います。
そこには研究者1人1人が一生涯をかけて探究したことが積み重ねられています。
いま「◯◯学」として、研究者でない私たちにも接する機会が与えられていることがうれしく、「なんていい世界なんだ!」と思わせてくれます。
第一のテーマとして、空を研究している人がどうやって気象学を作り上げてきたのか、今何を追い求めているのか、少しずつ進歩していく研究の流れを感じ取れるように、学習していきたいです。
このテーマを達成するにあたり、堤之智著「気象学と気象予報の発達史」丸善出版(2018)をおおいに参考にさせていただいています。この本がなければ、どういった流れで気象学が発達してきたのか、どのような研究者たちが関わってきたのか、の多くを知ることはできなかったと思います。御自身が研究者であり、一般に向け情報発信をされ続けていること、私たちに学ぶ機会を与えてくださることがうれしいです。
このブログでは、何も知らないだけど知りたい一般人の目線から、気象学の歴史に触れていきたいと思います。気象学とその歴史の全体像をわかった上での記載というよりは、素人が少しずつ学んでいき、そこで知った研究者について書きとどめる、といった構成になります。
パズルのピースを「左上から右下に順番にはめていく」のではなく、「バラバラだけれどわかるところからつなげていく」感覚です。自分の中でパズルが完成したとき、そこに何が見えるのか今からわくわくしてます。ただ、きっとその頃には、1000ピースだと思ってたパズルが実は2000ピースでした!平面だと思ってたら立体パズルでした!まだまだ終わりませんなぁ!みたいなことになるんじゃないかとも思ってます。
難しい言葉は使いません(使えません)。
ゆっくりゆっくり、研究者のあしあとをたどっていく事が目標です。
テーマ2 「天気を予測する」を目標に
研究者の足跡をたどるにあたり、気象学自体を学んでおくと、
- 研究内容の面白さ
- あるものをより深く掘り進める探究力
- 新たなものを生み出す奇想天外さ「なんでこんなこと気付けるんだ!」
などをより深く実感できるのかな、と思います。
今ある「気象学」が、研究者たちが作り上げた今の最高峰であり、今見えている空を学びつつ進めていきたいと思います。
上のイラストは、参考資料をもとに描いたものです。
(未完成であり、さらに上層の300hPa/高度約9000mも描き足す予定です)
空を学んでいくときの1つの到達点として「天気を予測する」とき、上のイラストのような「高層天気図」を読み解く必要があることを知りました。天気図を予測するには、地上だけではなく、空の上の上の状態を見る必要があるようです。
それぞれの高さで何を見ているのでしょうか? いくつか挙げてみます。
- 300hPa → 等高度線 etc. … 強風軸をみる
- 500hPa → 等高度線、気温、渦度 etc. … 気圧の谷と尾根、「上空の寒気」をみる
- 700hPa → 湿数、鉛直流 etc. … 水蒸気の分布をみる
- 850hPa → 相当温位、気温、風 etc. … 暖気・寒気の流入、前線、湿域をみる
さらに疑問がわいてきます。
この条件だとどこで何が起こっているのか?
今後何が予測されるか?
なぜその数値を見る必要があるのか?
そもそも何ですかその数値は?
どうやってその数値を計測or計算しているのか?
どんな機械で計測しているのか?
どんな公式、どんなシステムで計算しているのか?
どのように予測できるのか?
わからない事がいろいろでてきます。これらを一つ一つ学んでいく必要がありそうです。
空を学ぶ上で、気象予報士試験のためのテキストはとても参考になります。上に浮かんだ疑問の多くを学べます。
- 「学科一般」… 基礎を学びます。値の意味や評価の仕方を学べます。疑問②に当たる部分です。
- 「学科専門」… 予報のあれこれを学びます。疑問③に当たる部分です。
- 「実技」 … 学科の内容を組み合わせて、予測する方法を学びます。疑問①に当たる部分です。
今学んでいる事がどこに関係している内容か、立ち位置を確認しながら進めていこうと思います。
「天気を予測する」を1つの到達点として、学びを深めていきたいです。
テーマ3 日々の話題集「まくら」
突然ですが、落語を聞かれたことはありますか?
落語の世界では、通常、いきなり本題に入るのではなく、「マクラ」と言われる導入部があります。和歌の枕詞と同じ語源でしょうか。噺(はなし)の構成は、「マクラ」⇒「本題」⇒「落ち(サゲ)」となっています。
「マクラ」で話されるのは、自己紹介であったり、本題に入るための流れであったり、本題で話す予定のわかりにくい言葉・背景の説明であったり。
私たちのなじみがある話題や世間話、時事ネタで始まり、いつの間にか落語の世界、現場に立っているような感覚になるまでの流れがあります。次に続く「本題」を、昔の出来事としてではなく、まるで自分の身近に起こったことのように聞けるようになります(私の家の3軒先には、与太郎がいるかもしれません)。
「マクラ」を聞いているうちに噺家さんの世界に引き込まれていく感覚が、たまらないです。「落ち」への伏線だった時にはもう!
研究者の足跡をたどるという野望を立てると、専門的なことをひたすら追っていくことになるかと思います。ただその過程で、私たちの日常にかえってくる機会もあるはずです。
日々生活している中で、気象庁が発表すること、ニュースで話題になっていることなどは、気象学の一部分でしかないかもしれませんが、その話題をきっかけに「気象学」に引き込まれていったら、「気象学」をより身近に感じられるようになるのでは、と思っています。
「落ち」につなげる自信はありませんが、日々の話題などを取り上げつつ「まくら」として、「本題」を学んでいきたいと思います。
テーマ4 空だけでなく…
空(気象)を学んでいく上で重要なことが、海洋との関係、地形・地殻との関係です。
空、空と言っておりますが、海・地あっての空、空あっての海・地。
ともに学びを深めていきたい分野です。
学習を進めるにつれ新たに興味がわいてきたことについては、テーマを追加していきたいと思います。
よろしくお願いします。
注意書き
記事を書くにあたり、数多くの参考書や論文、ホームページを参照させていただいております。研究者個人について書く場面もあるため、なるべく正確に書きたい思いがあります。
参考文献・引用文献として適宜記載させていただいていますが、なにせ一般人のため、研究者の発表内容や学会にアクセスする権限がありません。
そのため、私が調べられる範囲で書かせていただいています。
詳しく見れば内容に間違いがあったり、後日改められたりすることがあるかもしれませんが、悪意をもって記述しているものでは決してありません。そして教えてくだされば、正しく修正させていただきたいです。
研究者や研究内容を知るきっかけになれば、という思いで書いています。
ここで興味をもっていただき、「もっと知りたい!」のきっかけになってくれればと思っています。
よろしくお願いします。